ディスクロージャー誌2022
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❼電算共同システムの安定運用、リスク管理 金融機関の店舗内店舗移行に対するシステム対応や事務処理ついて、金融機関と調整を図り、システムの安定稼働に努めました。 また、BCPの一環として、本所と佐世保支所を繋ぐ専用ネットワーク回線の二重化を行いました。 令和3年度は、繰り返される新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」といいます。)の拡大と縮小に加え、原油価格の高騰、ロシアのウクライナ侵攻等が世界経済や国内経済に大きな影響を及ぼし、長崎県においても、国内外からの観光客の大幅減少や外出・営業自粛による消費支出の減少などが継続し、中小企業を取り巻く環境は、前年度に引き続き厳しい1年となりました。 前年度は、国の施策による「長崎県新型コロナウイルス感染症対応資金保証」(実質無利子・無担保・据置最大5年・保証料減免)をはじめとする各種コロナ関連保証により、保証承諾、保証債務残高ともに大きく増加しました。今年度は、当該保証の利用が一巡し、保証期間・据置期間も長期で導入されているため、再調達の需要も少なく落ち着いた動きとなり、保証承諾、保証債務残高ともに前年度実績と計画を下回る結果となりましたが、保証利用企業者数は、前年度より246企業増加し13,919企業となりました。 一方、代位弁済は、前年度実績、計画ともに下回り、実際回収は、厳しい回収環境の中、前年度実績、計画ともに上回りました。 収支状況を見ると、経常収支は、保証料(収入)と信用保険料(支出)の基準料率の差が大きいコロナ関連保証によって保証債務平均残高が増加したことから、経常収支差額は748百万円(計画額493百万円)と計画を大きく上回りました。 また、経常外収支は、償却求償権回収金の増加、代位弁済減少による求償権償却の減少などから、経常外収支差額25百万円(計画額△200百万円)と計画を上回りました。 この結果、制度改革促進基金取崩額38百万円を加えた当期収支差額は811百万円(計画額400百万円、前年度は収支差額変動準備金取崩227百万円により0)となり、計画及び前年度実績を大きく上回りました。当期収支差額の処理については、405百万円を収支差額変動準備金に繰り入れ、残り406百万円を基金準備金に繰り入れました。 なお、個別重点課題等の自己評価に関する意見は以下のとおりです。 いまだコロナは収束していませんが、コロナ関連保証の利用が一巡し、再調達の需要も少なく、保証状況は落ち着いた動きとなっています。 今後は、金融支援はもちろんのこと、保証部門においても、金融機関との連携、モニタリングを加味した経営支援等が必要となってきます。その際は、経営悪化の主たる原因がコロナかどうかによって切り分けた上で、モラルハザードを回避しつつ支援すべきは強力に支援していくことが大切です。 こうした中、金融機関の来会・相談対応や、店舗訪問、金融機関との対話を通じて、各地域や業種におけるコロナの影響をヒアリングし、金融機関と連携して中小企業の状況把握、個別案件の相談対応に努めたことは評価できます。5.外部評価委員会の意見(1)保証部門について33

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