ディスクロージャー誌2023
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の条件変更、中小企業支援機関への紹介等を行っており評価できます。 事業承継支援は、長崎県事業承継・引継ぎ支援センターとの連携、情報交換会や、事業承継セミナーへの出席を継続し、創業支援については、地方公共団体、金融機関、商工関係団体等と連携し、創業セミナー、移住相談会、経営支援強化促進事業による創業者支援、創業後のフォローアップ等を継続しており評価できます。 令和6年度から、中期事業計画及び年度経営計画において、経営支援の取組に関する定量的な効果検証の指標及び目標値を明記することとされています。検証項目は概ね固まっているようですので、その指標及び目標値設定に向けて準備を進めてください。 厳しい回収環境の下、回収実績は前年度を下回ったものの、計画は上回っており努力の跡は窺えます。また、不等価譲渡について対応したことも評価できます。今後は代位弁済の増加も懸念されるため、引き続き、管理事務停止及び求償権整理を推進し効率的な管理・回収を行うとともに、求償権先の再生支援や経営者保証ガイドラインの活用など、再チャレンジを考慮した適切な対応に、より一層努めてください。 コロナ感染防止のために継続的に感染対策を実施するなど、協会機能の維持に万全を期し、その責任と役割を果たしたことは評価できます。 効率的な業務運営を行うための業務分担の見直しを行い、今後の経営支援・再生支援業務の重要性の高まりを見据えた組織体制の見直しの検討を行うなど、協会が求められる役割に応じた組織改正に着手していることや、職員が自ら学ぶこと及び職員同士が学び合えることができる環境づくりへの取組の一環として中堅職員が講師となり若手職員を対象とした勉強会の開催など、人材育成への取組についても評価できます。 今後も継続して業務改善に取り組んでください。 信用保証協会は高いレベルの公共的使命と社会的責任が求められていることを認識し、引き続き、コンプライアンス態勢の維持・向上、反社会的勢力の排除及びBCPの強化に取り組んでください。 令和4年度は、提携保証の創設、「伴走支援型特別保証」の制度拡充により積極的にコロナ関連保証の借換えや再調達に対応したことで保証承諾、保証債務残高ともに増加しました。一方で、代位弁済は低水準ではあるものの増加しています。 コロナの影響はいまだ残っており、また、物価上昇の影響、海外経済・金融を巡る不確実性の高まりも懸念されます。このような中、令和5年度は「長崎県新型コロナウイルス感染症対応資金保証」(ゼロゼロ融資)の利子補給期間終了及び返済本格化を迎え、代位弁済の増加も懸念されます。今後も、資金繰り支援はもちろんのこと、これまで継続してきた経営支援メニューや職員の能力・経験を最大限に活用し、引き続き、様々な局面において、金融機関や中小企業支援機関と連携した中小企業支援を行っていくことが重要となります。 これまでのコロナ禍において、信用保証協会が果たした役割は大きいものでした。今後は、ポストコ(3)回収部門について(4)その他間接部門について(5)総括34

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