ディスクロージャー誌2024
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 令和5年度の長崎県の経済動向は、新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」といいます。)の位置付けが5類に移行するとともに、社会経済活動の正常化が進み、緩やかに回復しました。しかしながら、人手不足感の強まり、物価上昇による影響のほか、海外経済、金融を巡る不確実性の高まりなどによる影響が見られました。 公共投資は持ち直しており、設備投資は増加が続きました。個人消費は、一部に物価上昇の影響があるものの、緩やかに回復しています。生産は、昨年度に続き電子部品・デバイスを中心に増加しています。観光関連は、西九州新幹線の開業や4年ぶりの「長崎くんち」開催など各種イベントが通常開催されたことで、回復基調が続きました。 企業倒産はコロナ禍の各種支援で抑制され、低水準で推移しましたが、今後は業績が低迷している企業を中心に息切れする企業が出てくる可能性が高く徐々に増加することが予想されます。 県内主要金融機関の中小企業向け貸出残高は増加しました。 各種施策により回復傾向にありますが、物価上昇の影響等に伴い依然として厳しい状況が続いています。 設備投資は増加基調にて推移しました。 経済活動の改善が続く中、雇用及び所得環境は弱い動きとなり、人手不足感が強まっています。項目 令和5年度は、経済動向は緩やかな回復が見られたものの、依然として中小企業を取り巻く環境は厳しい状況が続きました。業況回復が遅れ、経営に支障を来している中小企業に対しては、金融機関からのモニタリング報告等を活用し、情報共有を図りながら、個々の実情に応じた資金繰り支援や経営支援に取り組みました。また、金融機関との提携保証による疑似資本的な資金の提供や県・金融機関と連携した「伴走支援型特別保証」によりゼロゼロ融資の借換ニーズ等にも対応しました。年度件 数対前年度実績比115.55,530保証承諾保証債務残高20,596192代位弁済56実際回収75,92293.3209,3131,729629145.573.7金 額133.5113.6計画値(金額)計画比70,00090.6214,9392,300350対前年度実績比124.8(単位:件、百万円、%)108.597.475.2179.71.業務環境2.事業概況(1)県内の経済動向(2)中小企業向け融資の動向(3)県内中小企業の資金繰り状況(4)県内中小企業の設備投資動向(5)県内の雇用情勢令和5年度 業務数値36令和5年度 経営計画の評価

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