保証申込関係書類の電子的授受の本格稼働に向けて、サーバールームの拡張を行い、環境整備を行いました。 今年度は保証申込関係書類の電子的授受を1金融機関と開始し、また、信用保証書の電子交付は、保証債務残高シェア7割程度となる5金融機関と開始し、保証決定から貸付実行までの事務の効率化に努めました。 保証申込の電子化については、今後は取扱金融機関の増加が見込まれるため、より効率的な運用を行うための情報収集に努めました。 また、統計システムを活用した帳票作成ツールについて、内部研修会を行い、各部署の業務効率化の推進に努めました。 事業継続計画(BCP)に基づく回線切り替え訓練や、本支所間の回線切り替えの仮想訓練を行うなど、システムリスクに備えました。 保証申込及び保証書の電子化における専用のインターネットセキュリティ基盤を構築し、システム環境の強化を図ることで、電算共同システムの安定運用に努めました。 令和5年度は、コロナ禍から社会経済活動の正常化が進み、県内の経済動向は緩やかに回復しましたが、人手不足感や物価上昇による影響のほか、海外経済、金融を巡る不確実性の高まりなどによる影響が見られました。 このような中、貴協会は、業況回復が遅れて経営に支障を来している中小企業や、ポストコロナに向けた事業再構築や事業転換、新規開業などを図る中小企業に対して、「伴走支援型特別保証」等を活用した資金繰り支援に取り組み、保証承諾は計画及び前年度実績を上回りました。一方で、景気回復に伴い業況改善が見られた中小企業のゼロゼロ融資の返済は進み、保証債務残高は計画及び前年度実績を下回りました。 代位弁済は、ゼロゼロ融資の借換えや条件変更による資金繰り支援によって抑制され、計画を下回りましたが、コロナ前から業況が厳しい企業、コロナの長期化や物価上昇等の影響を強く受けた企業を中心に代位弁済は増加し、前年度実績を上回りました。 実際回収は、速やかな初動対応と地道な回収努力を継続したことに加え、大口の破産配当もあり、計画及び前年度実績を上回りました。 収支状況は、経常収入において、前年度と比べ保証債務平均残高が減少したことにより保証料収入が減少し、経常収入が減少したものの、計画は上回りました。経常支出においては、資金繰り支援に伴うゼロゼロ融資等の借換えニーズに対応する中で中小企業の信用保険料率が上がったことにより信用保険料が増加し、経常収支差額は478百万円となりましたが、計画額483百万円を下回りました。また、経常外収支は、代位弁済の増加によって求償権償却準備金繰入と求償権自己償却が増加しましたが、同時に求償権補填金戻入も増加し、期末保証債務残高が減少したことに伴う責任準備金繰入の減少及び償却求償権回収金の増加などにより経常外収支差額は96百万円となり計画額△112百万円及び前年度実績△96百万円を上回りました。 この結果、制度改革促進基金取崩額34百万円を加えた当期収支差額は608百万円となり計画額454❻業務の電子化・電算システム活用の推進❼電算共同システムの安定運用、リスク管理5.外部評価委員の意見42
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