創業ガイド
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収支計画~具体的な数値計画①~ 売上、仕入、諸経費の見通しを数字にすることで、創業が現実味を増してきます。『創業の夢』を数字にすることで、今まで見えていなかった問題が見えてくることもあります。実現可能性の高い計画を立てることが重要です。4 企業の事業活動は、社会における問題解決であるといわれます。 問題とは、個人や組織の「現状」と「ありたい姿(理想)」のギャップであり、そのギャップの理由が問題の原因となります。問題の原因を把握して、原因を取り除くことや克服することが、問題の解決に繋がります。 特に、問題の原因を把握する場合、様々な切り口で細かく分解(ブレイクダウン)していくことで問題の所在が明らかになります。例えば、売上は、a)各業務部門別や事業別、b)数量と価格などに分解され、さらに数量を客数や商品数、価格を客単価や商品単価に分解することで何が問題の原因か明確になります。■ ビジネス思考法コラム 1販売計画 まず、商品やサービスの販売単価、数量等を具体的に書き出します。その後に顧客あたりの販売単価(客単価)や数量を積み上げます。その際、顧客層、曜日・営業時間、立地条件(まとめ買いや多頻度買い等)等を考慮しましょう。そこから、1日、1カ月、1年単位で売上目標をシミュレーションします。1年間の場合には、季節変動も検討します。❶販売業(小売業・飲食業・サービス業など)※周辺人口や通行量から獲得シェア(客数)を設定することもできます。※飲食店や美容室等の場合は、「客席数×時間帯別稼動率×回転数」から客数を予測することもできます。❷労働集約的な業種(自動車や化粧品等の物販業・ビル清掃業など)※業界平均や類似業者の実績等から積算します。❸設備の生産能力が直接売上に結びつく業種(印刷業・運送業など)※設備の生産能力は、時間あたりで換算し、設備停止ロスや設備自体の性能ロス、不良品ロスも考慮します。売上高商品単価客単価買上個数客 数=××売上高従業員1人あたり売上高従業員数=×生産数量設備の生産能力設備稼働率設備台数=××14

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