創業ガイド
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 商品の販売やサービスの提供で売上を計上しても売上代金が入金されず、仕入代金や人件費等の経費を先行して支払う場合は、資金不足になります。帳簿上で収入と支出のバランスがとれて黒字であっても「お金の出と入り」とは直接結びつかず、時間差があるため、資金不足で黒字倒産に至ることがあります。 いわゆる「勘定合って銭足らず」の状況です。 販売計画は、売上代金の回収条件(現金、掛売り、クレジット販売等)を考えながら作成することが必要になります。■ 勘定合って銭足らずコラム 2仕入計画 まず、仕入を要する商品や原材料、外注を要する作業について、できるだけ詳しく書き出します。その際、単に商品等を納めてもらうことに留まらず、その業者から業界や商品の情報を提供してもらえるか、顧客を紹介してもらえるかといったプラスの効果も検討しましょう。『集客増益』で捉える検討事項主な内容❶何を仕入れるか売れ筋商品や販売戦略にマッチした商品の仕入れ(価格や数量)が可能かどうか検討します。❷どこから仕入れるか必要な時に、必要な商品を、必要な品質で、安定して供給してくれる仕入先の確保が重要です。遠隔地からの仕入や大口外注等で時間を要す場合は、発注から納品までのリードタイムを把握しておくことが求められ、発注方法や納期管理がポイントになります。❸仕入(外注)代金の支払い 条件をどうするか現金、買掛、手形払いの支払条件を確認します。仕入(外注)価格と支払サイト(発注や納品後から支払までの期間)のバランスや売上代金の回収サイト(受注や販売後から入金までの期間)とのバランスを取ることも大切です。❹仕入先から経営的な支援 (リテールサポート)を受け られるか。創業者の業績向上に繋がるような「新製品、売れ筋、競合情報などの提供」、「勉強会の実施等による従業員教育」、「消費者調査、売り場レイアウト・商品陳列、販促イベントへの協力」、「効率的な物流提案」などの経営的な支援活動やアドバイスを実施しているかも仕入先選定のポイントです。15長崎県信用保証協会

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