中期事業計画令和3年度~令和5年度(1)業務環境❶県内の景気動向 令和2年度は、新型コロナ感染症の急拡大が世界経済に甚大な影響を及ぼし、国内においても、緊急事態宣言の度重なる発出、外出自粛、営業時間の短縮などにより、経済に大きな影響を与える年となりました。 長崎県においても、4月以降、国内外からの観光客の大幅減少や、外出・営業自粛による消費支出の急減などにより、企業マインドも急速に悪化しました。7~9月以降は、経済活動再開の動きの広がりや、感染症の影響が徐々に和らぐなかで、全体として徐々に持ち直していましたが、年末以降、新型コロナ感染症が再拡大する状況となりました。 近時の長崎県の景気は、緩やかに持ち直していますが、引き続き新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響がみられています。個人消費は、全体として徐々に持ち直していますが、感染症の再拡大の影響から足踏み感がみられています。観光は落ち込んだ状態となっています。公共投資は高水準で推移し、設備投資は大型案件が寄与して高めの水準で推移しています。雇用・所得環境は弱い動きとなっています。❷中小企業・小規模事業者を取り巻く環境 県内経済が緩やかに持ち直している中、中小企業・小規模事業者(以下、「中小企業」という)の景況感も持ち直してきていますが、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響が懸念されます。また、県内経済の活性化のために、経営者の高齢化や後継者不足などを背景として事業承継の問題を抱える中小企業に対する支援が重要となっています。県内企業倒産は、件数、負債総額ともに前年を下回りました。(2)業務運営方針 当協会は、公的な「金融と経営の総合支援機関」として、中小企業のライフステージに応じた各種金融支援・経営支援に努め、金融機関や中小企業支援機関との連携により、中小企業の様々な資金・支援ニーズに「タイムリー」に対応し、経営の維持・発展を積極的にサポートします。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた中小企業に対する金融支援・経営支援を継続するとともに、コロナ後の社会変化に対応した適切な支援に努めます。 また、これらの支援能力向上のため、職員の持続的な育成に取り組むこととします。 令和3年度から令和5年度までの3年間の業務上の基本方針について、以下に掲げる項目を主要項目として取組むこととします。❶新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた中小企業への支援の充実 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け事業の継続に支障をきたしている中小企業に対しては、資金繰り支援のみならず、金融機関と連携した適切なモニタリングの実施により、経営改善・生産性向上に向けた経営支援の充実に取り組みます。 また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による今後の社会情勢の変化に対応して、必要な金融支援・経営支援に取り組むこととします。1.基本方針1212
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